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慶應義塾OCW >> コース一覧 >> 経済学部 >> 廃棄と汚染の経済学(2004春-秋学期)

廃棄と汚染の経済学(2004春-秋学期)
【第5講義:バッズとゼロ・エミッション(1)】

5.1. バッズの処理と最終処分場
    5.1.1 ごみ処理の現状
      ●廃棄物は一般廃棄物と産業廃棄物に分かれる
      ●一般廃棄物は毎年約5,000万トン、産業廃棄物は毎年約4億トン排出される
      ●一般廃棄物は毎年約1,000万トン、産業廃棄物は毎年4,500万トン埋め立てられる
      ●バッズとして廃棄されるものの中にも潜在的な資源はある
      ●バッズの処理費用は増加の一途をたどっている
      ●処理費用が増加しているにもかかわらず、バッズの排出は削減されていない
      ●バッズの不適正処理・不法投棄が依然続いている
    5.1.2 最終処分場の枯渇問題
      ●一般廃棄物の場合も産業廃棄物の場合も最終処分場は枯渇しつつある
      ●最終処分場の残余年数は一般廃棄物の場合約12年、産業廃棄物の場合約4年である
      ●最終処分場はバッズ処理に必要な資源であり、しかも再生不可能資源である
      ●最終処分場が枯渇すると言われながら中々枯渇しないという現状がある
      ●それは、再利用・再資源化が進み、埋め立て量が削減されたことにもよる
      ●一方、バッズの一部が不法投棄や不法輸出に回っていることもある
    5.1.3 新規最終処分場建設の困難性
      ●最終処分場の新規立地は困難である
      ●その困難性の一部は近隣住民の反対による
      ●反対がなくても水源などが近い場合立地できない
      ●また最終処分場を作る経費をまかなえる企業は少ない
      ●自然を壊して最終処分場に変えるということが良いことかどうか疑問


5.2. 最終処分場の最適管理
    5.2.1. 枯渇資源としての最終処分場
      ●枯渇資源の適正利用は、時間を通じた資源利用の問題
      ●枯渇資源の最適利用はホテリング・ルールに従う
      ●当該枯渇資源価格は長期利子率と同率で上昇し、バックストップ価格に等しくなったところでバックストップ技術に代替される。
      ●バックストップ技術とは、枯渇資源を用いなくとも、同じ経済効果をもたらす技術
      ●バックストップ技術がない場合、その資源は細々ながら永久に使われる
    5.2.2. バックストップ技術としてのリサイクル技術
      ●最終処分場も一種の枯渇資源だからホテリング・ルールに従って利用するのが最適
      ●この場合のバックストップ技術はリサイクル技術
      ●しかしバッズの処理サービスは十分市場化されていないからホテリング・ルールが満たされていないことが多い
      ●現実にはリサイクル技術は、それが市場性のある資源を供給できる場合に採用され、ホテリング・ルールによって代替されるものではない
      ●最終処分場で埋め立てるよりもリサイクルしたほうが良いにもかかわらず、再生資源に市場性がないためにリサイクル技術が稼動しないということが起こりえる
      ●例を挙げると、古紙のリサイクルには18円/kgかかるが、一般廃棄物として処理すると大都市で45 ̄60円/kgかかる
      ●リサイクルしたほうが安いのだが、リサイクル製品に市場性がないとリサイクルされない
    5.2.3. バッズの影の価格
      ●市場化されていない資源に敢えて競争価格をつけた場合、その価格は影の価格と呼ばれる
      ●影の価格は、競争状態を考慮し、帰属計算した結果得られる
      ●最終処分場も資源であるから、その処理サービスに競争価格がつけられなければならない
      ●影の価格は、稀少性を反映する
      ●最終処分場の処理費用を正しく影の価格として計算し、バッズ処理費用の全体をつかむ必要がある
      ●産業廃棄物の場合最終処分サービスの市場はあるが、不適正処理・不法投棄・不正輸出などによって、正しい処理価格が市場でつけられていない面がある

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