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慶應義塾OCW >> コース一覧 >> 経済学部 >> 廃棄と汚染の経済学(2004春-秋学期)

廃棄と汚染の経済学(2004春-秋学期)
【第20講義:バッズの管理システム(2)】

20.1. バッズ・フローの最適制御(2):包括的環境政策

    20.1.1. 包括的静脈産業政策の必要性
      ●動脈経済を活性化させる政策ばかり採っても、環境問題が深刻化するばかりである。
      ●バッズの発生・排出抑制を組み込んだ政策を採ることが求められる。
      ●バッズフローの制御のための包括的静脈産業政策が必要である。
      ●これまでの静脈産業政策は、どちらかというと単発的であり、政策相互間の一貫性に欠けていた嫌いがある。
      ●動脈経済と静脈経済の産業政策は、密接に結びつかなければならない。
    20.1.2. バッズ・フロー制御のアカウンタビリティー
      ●バッズ・フローの制御に関して責任を負う主体は、同時に説明責任を果たさなければならない。
      ●なぜなら、そうした責任主体には情報が集中するために独占的主体になる恐れがあるからである。
      ●現在一般廃棄物の処理について責任を負うている市町村は、処理費用などについて説明責任を果たしているとは言えない。
    20.1.3. 「官」から「民」へ -処理・再資源化の効率性
      ●市町村など行政によるバッズ処理・再資源化は効率的とは言えない。
      ●民間の力を利用している市町村の処理費用は、比較的安い。
      ●また民間活力を利用したバッズ処理はサービスの内容も良い。
      ●バッズ処理で行政の役割が消えることはないが、もう少し民間の活力を利用すべきである。
    20.1.4. よきコーディネーターとしての行政
      ●バッズ処理・再資源化での行政の役割は、コーディネーター役である。
      ●東京都23区は、延べ床面積1000m2以上の事業所にバッズ発生・排出抑制の指導をしている。
      ●国もエコ・ビジネス立ち上げのために、コーディネーター役を担っている。エコタウン構想での国の役割がその例である。
      ●エコタウン構想により、北九州市や秋田県北部は、環境都市として再生している。


20.2. バッズ・フローの最適制御(3):バッズ処理・再資源化の費用論再論

    20.2.1. バッズ排出に負担感あるレジーム
      ●バッズ排出に負担感がないと、発生・排出抑制を実行できない。
      ●産業廃棄物でさえ生活に密着しているバッズが多い。バッズの排出に負担感がない限り、発生・排出の動機は生じない。
      ●東京都が事業系一般廃棄物処理の全面有料化を始めてから、事業系一般廃棄物排出量は大幅に削減された。
    20.2.2. 費用の使われ方
      ●バッズの処理・再資源化のために徴収された費用は、当然目的に従って適正に使われなければならない。
      ●そのためには、徴収された費用が、バッズ分別・収集・中間処理・再資源化・最処理などの各段階に適正に按分されなければならない。
      ●しかしながら、静脈連鎖の各段階に適正に費用を按分することは容易なことではない。
    20.2.3 バッズの処理・再資源化費用が伝わることの重要性
      ●費用分割は難しい問題だが、この問題を解決するためにも、説明責任の実行が不可欠である。
      ●優良業者が駆逐されないようするためにも、処理・再資源化に必要な費用が情報として、上流・下流にいる各経済主体に伝わる必要がある。
      20.2.4. 環境犯罪は重罪
      ●不適正処理や不法投棄などの環境犯罪は、軽く見てはならない。
      ●不適正処理や不法投棄の原状回復には膨大な費用がかかる。
      ●人々の安全・健康を阻害する恐れのある環境犯罪は厳しく罰せられなければならない。

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