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近代日本と福沢諭吉(2004秋学期)

【テーマ04:近代国家形成と福澤諭吉】

◇講義概要
  幕末の10年間慶應義塾は営まれ、特に『福翁自伝』にて慶応4年5月上野の彰義隊と官軍の戦闘の際に「此慶応義塾は、日本の洋学の為めには和蘭の出島と同様、世の中に如何なる騒動があつても変乱があつても、未だ曾て洋学の命脈を絶やしたことはないぞよ」とあって、洋学そして文明への志にいささかの揺るぎ無き様が強調されているが、その慶應義塾が営まれていた幕末の10年は、福澤の内面では政治との距離の取り方に関して、大転換が生じた揺るぎの時代でもあった。そこには「後年の福沢の思想と活動との『原点』を形成した諸事情」(岩波文庫『福沢諭吉の手紙』8ページ)が見られるのであるから、われわれはここで主として幕末の10年間における福沢の、同僚に当たる人物達からの証言を引き出し、<福沢と政治>の「原点」を明らかにしたいと思う。

1 通訳官アーネスト・サトウと翻訳方福澤諭吉
   ・西郷隆盛・福沢諭吉における独立の気概
   ・幕末における議会制への展望
   ・幕末・維新期における福澤の政治とのかかわり方の変化
   ・幕末洋学系知識人の政治との距離:福沢・箕作秋坪・松木弘安・福地源一郎
   ・遣欧使節団実務官僚の姿勢「開市開港延期交渉」
   ・幕末の福沢:沈思黙考の時間

2 参議兼外務卿寺島宗則と「自由之身ニ相成」たる福澤諭吉
   ・フランス人のシャルル・ド・モンブランの幕末体制認識
   ・寺島宗則の政治とのかかわり:スタッフ部門から政治主体へ
   ・福沢諭吉の政治とのかかわり:「一身独立」と社会の一員としての政治
   ・福沢諭吉における自由と責任の間の緊張
   ・福沢諭吉における政治家像としての西郷隆盛

3 おわりに
   ・政治の倫理と「丁丑口論」
   ・福沢における政治主体:政府内主体から政府外主体へ
   ・近代国家形成にとっての幕末維新期

☆参考文献
   慶應義塾編『福沢諭吉書簡集』第1巻、岩波書店、2001
   萩原延壽『遠い崖-アーネスト・サトウ日記抄』朝日新聞社、1999
    うち、第5巻「外国交際」、第6巻「大政奉還」、第7巻「江戸開城」など
   寺島宗則『寺島宗則自叙伝』(『日本外交史人物叢書』第11巻)ゆまに書房、2002
   福地源一郎『懐往事談』行人社、1985
   長尾正憲『福沢屋諭吉の研究』思文閣出版、1988

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