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慶應義塾OCW >>講義と私>>第3回 北城恪太郎

 

講義と私

本コーナーは大学の講義について皆様にもっとご理解いただき、様々な活用をしていただくことを目的として、広く各界でご活躍の慶應義塾大学卒業生(塾員)の方々から大学時代の講義に関わるご自身の経験や知見に基づき、「講義と私」のテーマでご寄稿いただいたものです。

第3回 北城恪太郎  日本アイ・ビー・エム株式会社  最高顧問

 慶應義塾大学の管理工学科に入学したのは、昭和38年の4月である。当時、日吉の塾高に在籍していた私は、ある雑誌に「これからは、コンピューターの時代が来ると」と書かれた記事を読み、高校生ながら、これから到来するであろう情報化社会にあこがれを抱き、コンピューターを学びたいと思いを強くした。これが管理工学科への入学のきっかけだった。
 今、考えれば、コンピューターの分野を選択したことは、幸運だったと思う。二年生からの専門課程での浦昭二教授の講義は、コンピューター・プログラミングで、非常におもしろく、すっかりのめりこんでしまったことを記憶している。コンピューターは、なかなか思ったとおりに稼働せず、「なぜ指示通りに動かないのか」、「こういう結果が出たから、ここが間違っているに違いない」と自分で推理する。それが、あたかも推理小説を読むように私の好奇心を刺激した。完成したプログラムの中間結果を印刷したり、計算された結果の数値を分析しながら、どこに問題点があるのかを見つけ出す作業は、時間を忘れさせ、プログラム開発に没頭した時期であった。
  四年生の時に浦教授の下に卒論で、待ち行列をシミュレーションするソフトウエアの開発に着手した。高速道路において一分間に通過する車の台数や料金所での待ち時間の平均から、最適な料金所の数や最大の車の待ち行列の長さを計算するプログラムだった。最初は、どうすれば待ち行列を計算できるのかさえ、理解できなかったが土井範久助手の指導によりプログラミングの論理や構造を徐々に理解していった。
 そうして、ようやく全ての機能を作り終え、卒論審査が終了した時、浦教授より「こういう論文を仕上げられるのは、学生時代ぐらいだ。卒業まで、まだ日があるので、追加の機能も作り上げてはどうか」といわれ、その日から三月末まで工学部のコンピューター・センターに入り浸って全ての機能を完成させた。まさに三月三十一日の深夜十一時に作業を終えてセンターから一人で出て「これで学生生活は、終わりだ。やるべきことは、やった。」と達成感で一杯になったことを鮮明に覚えている。また、その時の夜空の星の美しさが忘れられないと同時に、この時の達成感と何事も努力すれば実現できると言う自信は、慶應義塾大学における学生生活で得た一番、大きな財産であった。(2006年12月25日寄稿)

 

 

 

福原義春氏

1967年工学部管理工学科卒業

 

 

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