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英文学H: イギリス文学・絵画・イタリア(2004春‐秋学期)


【シラバス】

 イギリス文学と絵画の相互補完的な関連を様々な視点から考察し、特にイタリアに具体的題材として注目することで、イギリス文学を広くヨーロッパ文化の文脈のなかで考える。
 ルネサンス期には、詩は'speaking picture'で絵画は'dumb poesy'であるという表現があるが、文学と絵画はしばしば題材を共有し、またテクストと挿し絵は相互補完的な関係を保ってきた。また、たとえば美術史における図像学的アプローチは、文学研究の方法論を常に保管してきた。この講義では、中世から19世紀のイギリス文学を対象として、文学と絵画との主題の共有、作品中に登場する美術品の役割、書物における挿し絵とテクストの関係、図像学的アプローチの文学研究への有効性など、さまざまなトピックについて考える。
 実際に文学と絵画の関係性を考えるにおいて、特にイギリス文学とイタリアの交流に注目する。イタリアは、中世以来イギリス文学に舞台と題材を提供し続けて来たとともに、イタリア絵画はイギリス文学史の形成にとって重要な役割を果たしたからである。16,17世紀のイタリア絵画は、現実のイタリアの風景とともに「グランド・ツアー」でイタリアを訪れたイギリス人を魅了した。絵画の実物や複製は大量にイギリスに持ち込まれ、18世紀後半のいわゆる「ピクチャレスク」の流行を生んだ。19世紀になると、イタリアの風景を題材とした詩画集が盛んに制作された。そうしたイタリアの表象にも注目することで、近代イギリスのもうひとつの文学史を、文化交流とメディアの多様性という視点から描き出すことが本講義の目的である。


【担当教員】
松田隆美

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